子猫とキジ子の命日
子猫が来たのは5月19日。
早や18日だが2年前の今日さくら、まるたろうに続いて来た猫が亡くなった。
名前はキジ子さんと言うのだが一番最初に出会ったのは2010年春だったと思う。
家の前の市営団地の敷地内で日向ぼっこしているキジ子さんを見つけた。
野良ということもあって初めは警戒して寄っては来なかった。
何度か顔を合わせているうちに慣れてきたのか、私を見かけると寄ってきた。
直ぐには撫でさせてはくれなかったが時間がたつにつれて少しずつだが距離を縮めさせてくれた。
しかし撫でようとして手を出すとビクっとする行動が続いた。
たまに爪を出しながらこちらの手を叩くようなこともあった。
そこでふと考えた、もしかして人にいじめられていたのではないかと。
よく見れ20センチくらいの長さの尻尾はだらっと垂れ下がっていた。
これ、経験あるのだが昔飼っていた猫が外へ出てしまった際にケンカのために尻尾に大きな咬み傷をつけられた挙句、引きずるように帰って来た猫がいた。
結局神経が切れているという事で手術して尻尾を切除したのだが、あの時とまったく同じ症状。
でも彼女(キジ子)の尻尾は地面につかない程度の長さ。
別に無理して手術することもないだろうという結論に至った。
その年の初夏に2匹目の猫を迎え入れていたので飼うことは出来ないと言い渡されていた。
たまに寄ってくるので可愛いなと思いつつ、どうしようも出来ない日が続いた。
転機が訪れたのは2011年の秋、義父が怪我のせいで入院生活を余儀なくされたとき。
義母も情が移っていたのだろう、飼う事を許可されて、キジ子は家の猫になった。
しかし次の月から膀胱炎になった、それも毎月同じ症状が出て病院通い。
今考えれば直ぐに健康診断というか詳しく調べてもらえば良かったんだろうが年明けてGW過ぎたあたりに血液検査を進められた所、猫白血病と猫エイズが陽性と出た。
多分そのせいで毎月膀胱炎になっていたと思う。
来た時には既に病気が発症していたと考えるのが妥当。
病院に連れて行こうとして逃げ回る、強制給餌をしようとしたが逃げるし、口に薬を入れるのも不可。
今考えれば無理矢理にでもやっていればよかった・・・と思うのだが言い訳にしか聞こえないのでやめておく。
そこから一月たたずに2年前の6月6日の夕方、彼女は病院で亡くなった。
キチンと火葬した。
私の姿見たり、他の猫(まるたろう)と一緒に仲良く、神経の通っていない尻尾を振り回しながら(勝手に揺れているだけだが)近づいてきてくれた姿を思い出す。
一階で寝ていたキジ子が何を思ったのか二階にいた私と次女に挨拶するように階段をのぼってきて顔を見せてくれた。
もう横たわっているだけだったのに最後の力を振り絞ったのかもしれない。
もうすこし餌を無理にでも食べさせてやればよかったとか、点滴をまめにうちに行けばよかったとか・・・後で考えても仕方ないけど、もう少しできることがあったんじゃないかと後悔した。
手を近づけて覚えていた時期があったから人にいじめられていた時期もあったに違いない。
もっと早く保護していれば・・・と考えたが今となってはどうしようもない。
亡くなった年の5月に保護した姉弟猫達は元気に2歳になり、先月保護した長女が飼う予定の子猫もすくすく育っている。
これもキジ子さんのおかげだなあと思わずにはいられない。